「選挙に行こう」が日常になる日は来るのか?

若い頃は確かに選挙に興味がなかった

正直に言えば、若い頃は選挙なんて「自分とは関係ない」と思っていました。

仕事に追われ、家庭に追われ、ニュースを見ても実感が持てない、そんな日々の中で、政治がどう変わろうが自分の暮らしには大差ない…そんな風に感じていました。

でも、50代も半ばを過ぎ、そろそろ定年が視野に入ってくると、社会の動きが急に“自分ごと”として見えてくるようになりました。

年金制度、医療、雇用…どれもこれも、他人事では済まされない現実です。

そうした中で迎えたのが、2025年7月20日の参議院選挙でした。

今回は投票率が58%近くまで上昇し、期日前投票も過去最高を記録したそうです。

SNSでも「投票に行こう」という声が飛び交っていて、以前とは空気がまったく違っていました。

自分の一票が、何かを動かす力になるかもしれない?そんな感覚を、少しだけでも信じてみたくなったのは、きっと私だけではないはずです。

たとえ小さな一票でも、それが誰かに届くかもしれない。

そんな思いを胸に、静かに投票所へ足を運んだ人は、きっと多かったのではないでしょうか?

「期日前投票が過去最高」だったらしい

今回の選挙でまず驚いたのが、期日前投票の多さです。

ニュースによれば、期日前投票数は過去最高を更新したとのことです。

たしかに周囲を見渡してみると、「週末は予定があるから先に行ってきた」とか「仕事帰りに済ませたよ」といった声をよく耳にしました。

私は当日に投票所へ行きましたが、期日前投票がこれだけ定着してきているのを見ると、「選挙って意外と身近な存在になってきてるのかも」と感じました。

こうした“投票しやすい仕組み”が広がるのはとても良いことだと思います。

エンジニアという職業柄、私自身も「時間を効率よく使いたい」という思いが強いので、都合のいいタイミングで投票できる制度が浸透するのは大歓迎です。

投票率約58%前回より上昇したけどまだ低い?

さて、気になる投票率ですが、前回よりも上昇して58%前後だったそうです。

「上がった」と言っても、正直なところまだまだ低いと感じてしまいます。

これだけネットやSNSで「投票行こう!」の呼びかけが盛んだったのに、6割に届かないのか…というのが率直な感想です。

とはいえ、投票率が上昇傾向にあるのはポジティブな兆しですし、若い世代の参加が確実に増えているのは、肌感覚でもわかります。

結果:与党半数割れ、新勢力の台頭

今回の選挙結果は、なかなかインパクトがあったような気がします。

  • 自民・公明の与党が半数割れ
  • 国民民主と参政党が大幅に議席を増やす
  • 新党「みらい党」が初議席を獲得

特に、「みらい党」の議席獲得にはちょっと驚きました。

政治思想はさておき、短期間でここまで支持を集められた背景には、“変化を求める空気”が確実にあったのだろうなと感じます。

そして国民民主と参政党のいずれも、保守色を持ちつつも現実的な政策を訴えていた印象があります。

ネット選挙世代との親和性が高いというのもあるのでしょうか?

私のような中年層から見ても、「言ってることが現実的だ」と感じる部分があり、一定の支持を得るのも納得です。

民意の風は、国政に届くのか

今回の結果は、民意の“さざ波”が、徐々に国政へと波及し始めている証のように感じます。

もちろん、選挙は「勝ち負け」だけで語れるものではありません。

でも、“選ばれた人”が“選んだ人”の声をきちんと拾い上げてくれるのなら、それが理想の政治の形ではないでしょうか?

SNSで「選挙に行こう」と呼びかける人が増えたのも、その理想を少しでも現実に近づけようとする小さな行動の現れだと思っています。

私自身、決して政治に詳しいわけではないですし、普段から政治ネタで誰かと議論するようなタイプでもありません。

でも、こうして選挙のたびに「今回はどうだったのか?」と考えたり、家族と話したりすることが、やがて“社会の関心”を少しずつ高めていくのではと期待しています。

「考えることをやめない」というエンジニア的視点

エンジニアという職業柄、私は「自分の手で物事を変えられる」という感覚を持ち続けてきました。

製品の回路設計や仕様策定の現場では、“どうするか”を考えて、選択して、試して、改善する。その積み重ねがあってこその開発です。

そんな視点で今回の選挙を振り返ってみると、「選ぶ」という行為の意味が、なんだか少しだけリアルに感じられるのです。

たとえば、私が1票を投じた候補が実際に議席を獲得したとしたら、それは“選んだ結果が届いた”という体験になります。

もちろん、選ばれなかったとしても、その行為には意味があるし、次の選択に向けた一歩となると思います。

“考えて、選ぶ”というプロセス自体が、もうすでに大事な一歩なんだなと改めて感じています。

最後に

正直に言えば、50代のエンジニアとして、こうして雑記ブログで政治について書くことに少し気恥ずかしさを感じています。

普段は電子回路や機械いじりばかりしている身ですし、社会問題や選挙について語るなんて、自分には少し場違いな気もしていました。

それでも、年齢を重ねる中で「社会とどう関わるか」「何を選び、どう生きるか」といったことを自然と考えるようになってきました。

家族のこと、自分の老後、仕事のあり方などすべて政治・政策と無関係ではいられないと感じています。

だからこそ、小さな一票でも自分の意思を表す手段として大切にしたいと思います。

次の選挙も、その次も、社会との接点として、私は投票所へ足を運び続けたいと思っています。

きっと、同じように感じている人も少なくないはずです。

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