
猛暑と埼京線遅延で始まった週末の久々の飲み会
7月に入って、早くもバテ気味である。
いや、正確に言えば6月の後半あたりからすでにバテていたが、それを「暑さのせい」と素直に認めたくなかっただけだろう。
50代、製品開発畑で四半世紀近く働いてきたが、近ごろは仕事にかける情熱も、気力も、減る一方となり、唯一の希望は「あと〇年で定年だな」と指折り数えること。
これが意外と心の支えになっていたりする。
そんなわけで、今回は久しぶりにあった「会社の飲み会」の話を中心に、先週末を振り返ってみたいと思う。
うだるような暑さ、冷えすぎるオフィス
とにかく暑い。毎朝、駅に向かって歩くだけでシャツが背中に張りつき、埼京線のホームは、風通しが悪くて蒸し風呂状態だった。
朝から「今日は会社に着くだけで一仕事終わったな…」と感じるのが日常になっている。
それなのに、オフィスに着くと今度は冷房が効きすぎて寒い。
若手社員たちは元気に「涼しいですね」なんて言ってるが、こちらは冷風が足元に当たるだけで腹の調子が崩れる。
こうした寒暖差の激しい環境で、細かい仕様確認だの、社内レビューだの、今週も地味に消耗した。
正直、昔のように「製品開発が好きでたまらない!」なんて情熱はもう残っていない。
最近は後輩や若手の相談に乗る時間の方が多くて、自分では手を動かす時間が減っているのが、これもまた、年齢を感じる瞬間だ。
金曜の朝、埼京線が止まる
週末目前の金曜日は心のどこかで「今日を乗り切れば飲み会だ」と思っていたのに、その出鼻を挫かれた。
朝、いつものように駅に向かったところ、ホームの電光掲示板に「運転見合わせ」の表示。
あるあるの埼京線である。
理由はどうあれ止まってしまっている現実はかわらない。
すぐに振替輸送に切り替えるも、これがまた遠回り結tとなるので、結局会社に着いたのはいつもの出勤時間より30分以上遅れとなった。
ただ、幸いなことにチーム内の朝イチの打ち合わせにはギリギリ間に合った。
そして心に決めた。「今日は絶対に定時で帰る」と。
決起集会と歓迎会:久々の社内飲み会
この日の夜は、4月に行われた組織変更に関連する決起集会と、新しく異動してきた数名のメンバーの歓迎会だった。
コロナ禍で長らくこういった集まりはなかったので、実に数年ぶりだ。
正直なところ、私はあまり酒が強くない。
若い頃から「飲みにケーション」は苦手だったし、付き合い酒もほどほどにしていたタイプだ。
それでも、久々の飲み会は妙に楽しみだった。
どこか「みんなで働いてる感」が希薄だったからかもしれない。
会場は駅近くの居酒屋で行われた。
冷房が効いた座敷に腰を下ろし、とりあえずビールで乾杯。
私は最初の一杯で十分なので、あとはウーロン茶にスイッチ。
隣に座った最近配属になった若手の技術派遣社員が「○○さん、飲まないんですね」と驚いた顔をしていたが、こちとらもう30年このスタイルで通してる。
会話と笑いと、ちょっとした再確認
飲み会は思った以上に場は盛り上がった。
新しく来たメンバーの自己紹介タイムでは、ちょっとした趣味の話から話題が広がり、現場の緊張感もほぐれていった。
特に、以前同じ部署で働いていたA課長と久々に話したのは嬉しかった。
「あのプロジェクト、地味にきつかったよな」とか、「あの時のトラブル、今じゃ笑い話だよな」といった昔話。
当時は本当にしんどかったけど、こうして振り返ってみると、やっぱり良い経験だったのかもしれない。
部内の空気も少しずつ柔らかくなってきて、あらためて「チームっていいもんだな」と感じた。
年を取ると、つい「早く退職したい」とか「もういいや」と思いがちになるが、こういう時間があると、ほんの少しだけ気持ちが持ち上がる。
帰り道、定年までの残りを思う
21時過ぎにはお開きになり、電車でゆっくり帰宅。
最寄駅に着く頃には、風が少しだけ涼しくなっていて、心地よかった。
帰宅してシャワーを浴び、ひと息ついてから、ふと定年までの年数を数えてみた。
——あと、9年?
10年は切っているけどまだまだ長い会社員生活になりそうだ。
できれば60歳でスパッと会社組織から抜けて悠々自適な老後を迎えたい。
ただ会社組織に属してる間はもう少しだけ面白く、穏やかに、働けたらいいな。
もちろん、身体に無理はしない。
もう夜中までハンダゴテを握るような働き方はごめんだ。
若手が育ち、チームがうまく回っていけば、自分の役目も徐々に減っていく。
それでいいし、それが良いと思っている。
おわりに
今週は、暑さと埼京線と、仕事の疲れに翻弄されたけれど、最後にあった久々の飲み会で少しだけ報われた気がする。
酒は弱くても、気の合う仲間と会話があれば十分楽しい。
たまにはこういう時間があってもいい。
そして、帰り道に「まあ、来週もなんとかやっていけそうだな」と思えるなら、それで上等だ。
次の週末も、平和でありますように。
そして願わくば、少しでも涼しくなってくれと思う。
コメント